■ここでの定義
- 実物 デッドストック・・・米軍放出品・アメリカ軍の官給品
- レプリカ・・・一般アパレルメーカーのラインナップ商品
- 偽物・・・官給品ではないのに官給品と見せてる物
■簡単に把握する方法(注意点あり)
- 内側の首元についてる紙ラベルにNSNとコントラクトナンバーが表記されているか確認する
- NSN番号を直接ググるか専用サイトで検索する
- NSN番号がヒットするか確認する
- そこでジャケットの特徴が一致するか確認(サイズ、カラーなど)
ここまで合っていれば本物の可能性がありますが、さらに注意点がいくつかあります。注意点については、下記の各項目でズラズラと書いています。
■注意点の前に抑えておきたい用語
NSN(ナショナル ストック ナンバー)、STOCK NO(ストック ナンバー)とは
簡単に説明すると備品管理番号です。※米国連邦政府補給品システムにおいて繰り返し調達・保管・出庫される物品に記載される備品管理番号のこと。
コントラクトナンバーとは?
わかりやすく説明すると、軍が発注した番号と思ってもらえればいいです。軍と軍納入業者の関係性。※国防兵站局発注番号 ←難しい言葉はスルーしてもらえればいいと思います。
NSNやコントラクトナンバーがついてない個体は?
レプリカです。
レプリカは偽物ではないので安心してください。一般向けに販売されている民生品・民間品とも言われています。イメージ的には、M65ジャケットをユニ〇ロが本物のM65をベースにしたデザインをラインナップして販売していると同じ意味合いになります。
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■手っ取り早く実物を手に入れたい場合
これで完結です↓
デッドストック 実物 米軍APCU Gen III Level 7
NSNとコントラクトナンバー
ジャケットの内側、首元付近に紙ラベルがはられています。紙ラベルは緑と白があります。緑と白の違いは気にしなくても大丈夫です。
※下の写真の→が表示されてる場合、それをタップしてみてください。白ラベルの写真が見れます。
NSNは8415- から始まる番号です。それに対し、コントラクトナンバーは、W911QY- から始まる番号です。
それぞれラベルに記載されてる位置は個体によって様々だったと思います。
余談ですが、簡単な話、実物はこれですけどね↓
デッドストック 実物 米軍APCU Gen III Level 7
NSNの調べ方
直接ググるか、専用サイトで番号を検索するかの2パターンの方法があります。
番号が一致すれば、検索検索にでてきます。
今回は2番目に出てきました。
もし検索結果に出なかった場合、専用サイトで検索します。
一番上の検索窓にNSNを入力してみましょう。今回は、先ほどの緑ラベルに記載されてる8415から始まるNSNを入力してみます。
ちなみにこの紙ラベルのジャケットはこれです。↓
■ジャケットの特徴
- NSN 8415-01-538-6289
- Parka, Extreme Cold Weather
- ECWCS GEN III
- カラー : アーバングレー
- サイズ : MEDIUM-REGULAR
NSNの内容とこのジャケットの情報が一致すればひとまず安心です。見ていきましょう。
番号を入力して
結果がでました。まずは、NSN8415-01-538-6289が一致しますね。それから、2行目のPARKA.から始まる言葉も同じす。大文字と小文字の差は気にしなくていいでしょう。
NSNのサイトで、画面を下にスクロールしていきましょう。
- 1、2行目にECWCS GEN III
- 3行目のカラーはアーバングレー
- 4行目にサイズのM-R
今回の個体とすべて一致しました!この個体は実物と言えます。
軍納入業者・メーカーを把握しよう!
※順番はランダムです。
- Wild Things社 → 内側のメッシュポケットのタグに記載
- TENNIER社 → 首元の紙ラベルに記載
- DJ Manufacturing社 → 首元の紙ラベルに記載
- Sterlingwear of Boston社 → 内側のメッシュポケットのタグに記載(2007年)※2013年以降は首元の紙ラベルに記載されていたと思います。
メーカーについての細かいことは下記のページにまとめたのでそちらも参考にしてみてください。レプリカや偽物の疑いがあるメーカーもまとめています。
読むのめんどくさいって人は、早い話、実物はこれなんですけどね↓
デッドストック 実物 米軍APCU Gen III Level 7
TENNIER社製は偽物?
左の内ポケットの下にADSやプリマロフトのタグがついてないですよね。TENNIER社は軍納入業者として有名ですので問題なく本物と思います。
NSNとコントラクトナンバーの記載を確認して、NSNでヒット、そしてその内容がジャケットと一致するはずです。
そもそも2013年以降の個体はSterlingwear of Boston社であっても内ポケの下のADS・プリマロフトタグなどが省略されています。単純に新しいモデルになったと考えればいいかと思います。
DJ Manufacturing社のXS-RはNSNがヒットしない個体があった
触った感じ、生地がミリケンとepicとは明らかに違いました。布のようなナイロンといか。。。
僕が実際にこの手で触れてきたFR-HQの偽物と疑われるメーカーで使われてる個体の生地と非常に似ていました。
カラーもアーバングレーではなく、ほぼカーキ。
そもそもコントラクトナンバーが表記されているのに、NSNで番号が一致しない時点でおかしい。僕なら避けます。
NSNがきちんとヒットしてジャケットの特徴と一致すれば問題ないと思います。
今回の個体はNSNでヒットしなかったです。よかったら写真のNSNを検索してみてください。8415-01-548-8566
心配な方は、早い話、実物はこれなんですけどね↓
デッドストック 実物 米軍APCU Gen III Level 7
ワイルドシングス WT TACTICLは本物?レプリカ?
EPICタグがついていますよね。仮にコントラクトナンバーが振られていてNSNが一致している場合は本物。コントラクトナンバーが振られてない個体はレプリカと思います。
僕が今まで取り扱った個体はコントラクトナンバーが振られてなかったです。
※コントラクトが振られてる個体があるかどうかは僕のほうでは確認できていません。
早い話、これが実部なんですけどね↓
デッドストック 実物 米軍APCU Gen III Level 7
BAFは偽物?レプリカ?
内ポケか外側にプリマロフトのタグがポツンとあるだけですよね。
BAF社のecwcs gen3 level7は中国製なので偽物と言う人がたくさんいますが、レプリカです。理由は、NSNやコントラクトナンバーが振られてないからです。
アメリカ軍の官給品ではないことをきちんと伝えています。BAF社が米軍同様品を再現したということです。
BAF社のecwcs level7ジャケットは種類とカラーが複数ラインナップされています。アーバングレー、黒、緑、コヨーテ。胸のベルクロは付いてる個体とついてない個体があります。
※ヒューストンもecwcs level7をレプリカでラインナップされていますね。余談ですが、こちらはサイズ感が日本人向けの気がします。
余談ですが、BAFも人気です。
例えばこれ↓
FR-HQは偽物の可能性あり※ここはテストにでるほど重要!
FR-HQ社のecwcs gen3 level7ジャケットにはNSNとコントラクトナンバーが振られています。ということは米軍放出品を意味しますよね。
僕は実際にFR-HQ社の黒のecwcs gen3 level7ジャケットを手にしたことがあります。(写真)そして首元のラベルにはNSNとコントラクトナンバーが振られていました。※上の写真から確認できます。
NSNを検索したら番号がヒット。
しかし、そこで記載されてるジャケットの特徴と僕が手にしてるFR-HQのジャケットの特徴が一致しませんでした!
検索結果のカラーの項目を見たら、アーバングレーと表記。僕が手にしたジャケットのカラーは黒です。
コントラクトナンバーが振られてるということは米軍納入品ということでしたよね。コントラクトナンバーが振られてるのにも関わらず、ジャケットの特徴が一致しないのは明らかに変です。偽物と疑うほかないでしょう。
今回僕が手にしたFR-HQのecwcs level7ジャケットのカラーが黒だったのですぐに違いがわかりました。
しかしこれがアーバングレーだったらどうなるのでしょうか?
なんと!NSNで検索した内容とジャケットの特徴がすべて一致してしまうんです!!!やばっ!
ではどうすればいいのでしょうか?
ここばかりは極秘情報なので教えません・・・というのはジョークです。
ジャケットの特徴が一致するのであれば、あとは実際に個体を触るしかありません。しかし多くの人は通販を利用すると思います。触ると言うことはパチ物を掴まされた後でわかることです。これではダメです。
※この個体はミリケン・EPICと違って、布製をベースにしたようなナイロン素材といった感じでした。
方法は1つしかありません。
首元の紙ラベルにFR-HQと表記されていたら避けること。もうこれしかありません。
MANUFACTURED BY FR-HQ
MANUFACTUREDはメーカーという意味です。
手っ取り早く実物を手にしたいなら、これで解決なんですけどね↓
デッドストック 実物 米軍APCU Gen III Level 7
内ポケの下についてるADSなどのタグについて
通常はADS、プリマロフトのタグがついていますよね。それからSterlingwear of Bostonは「Sterlingwear of Bostonのタグ」もついています。
これらのタグは2007年の個体についています。しかし2013年からはタグが省略されているのでついません。なので、内側のタグがない=偽物とはいうわけではありません。
タグがない個体の場合、まず年式を確認してください。年式の確認方法は、首元の紙ラベルのコントラクトナンバーからわかります。
例えば、W911QY-07-D-0003の場合、2007年製です。番号の07の部分が年式ということです。
ただし、2013年以降のコントラクトナンバーはW911QYからではなく、SPE1C1から始まっています。すべての個体を確認したことがないのでなんとも言えませんが、とにかく、W911QYから始まるものもあれば、SPE1C1から始まるものもあると思ってもらえれば大丈夫です。
例 : SPE1C1-19-C-0007
この場合は2019年製です。内側のADSなどのタグは省略されてスッキリしています。
余談ですが、ワイルドシングスの試作型ならJADEタグやEPICタグがついています。年数が経ち、取れてしまってる場合もありますが。。。
要するにこれが実物です↓
デッドストック 実物 米軍APCU Gen III Level 7
カラーについて
ワイルドシングスを除いて、実物のカラーは今のところアーバングレーのみと思います。
ワイルドシングスは、アーバングレーの他にコヨーテがラインナップされています。こちらは僕が実際に手にしたことがありません。NSNとコントラクトナンバーを確認して、ジャケットと内容が一致していたら問題ないと思います。コントラクトナンバーが表記されてない場合はレプリカとしてラインナップされてると思います。
心配な人はこれで解決します↓
デッドストック 実物 米軍APCU Gen III Level 7
シェルの生地
生地は実際に触れないとわかりませんが、なるべく言葉で伝えれるようにしてみました。
ミリケン
個人的には触り心地のよいナイロン生地といった感じです。撥水性をテストしたらバッチリでした!
デッドストック 実物 米軍APCU Gen III Level 7epic
EPIC生地はミリケンに比べてカシャカシャしていて、その辺のウインドブレーカーのような感じの手触りがしました。撥水性はテストしたことがないのでなんとも言えませんが、バッチリとの噂です!
余談ですが、EPIC生地を取り扱ってるメーカーは今のところ僕が知ってる限りではワイルドシングス社です。※写真は試作型ではありません。
偽者の素材は?
布のようなナイロン素材でした。ミリケン・EPICと明らかに違いました。撥水性をテストしたら機能しました。しかし水が浸透しそうな感じもしました。
ecwcs level7ジャケットの暖かさについて 本物・レプリカ・偽物の違い
実物、レプリカのecwcs level7は暖かかったです。さすがプリマロフトというだけあります。
しかし偽物のecwcs gen3 level7は全然暖かくなかったです。いつまで経っても寒い。プリマロフトのタグはついていましたが中綿は何が入っているのでしょうか?不明です。おそらくプリマロフトではないと思いますね。
確実に本物の米軍実物を手に入れるにはどうすればいい?
僕の経験上、実物を取り扱ってる信頼性のあるショップで買うことです。それが一番確実な方法です。
ここ↓
デッドストック 実物 米軍APCU Gen III Level 7下記の記事にもショップをまとめています。記事に目を通すだけでも偽物を掴むリスクがグッと減ります。
※今回の情報はあくまで僕の経験上のものです。100%の保証はありません。最終的に判断するのは自分です。また、情報不足・説明不足な部分があれば今後追加していきます。もっと詳しい方がいれば、ぜひコメントください。一緒に考察しましょう。